経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

2024-08-01から1ヶ月間の記事一覧

『左手に告げるなかれ』 - スーパーで万引きを取り締まる保安士

警備業務従事者のうち、最も身近な人はというと、車で走行しているときにしばしば出くわす交通誘導員でしょうか。ドラマや映画でよく登場するのが、身辺警護に携わる「ボディガード」。ほかにも、イベントや施設など指定場所での巡回警備など、依頼主の「安…

『無限大経営』 - 中小企業経営者の夢と現実

「起業を扱った作品」の第三弾は、杉田望『無限大経営』(幻冬舎、2011年)。三回も裏切りに会い、倒産の危機に瀕するものの、再起を図り、飛躍を遂げてきた実業家・菱木貞夫。彼の半生を描いたドキュメンタリー小説です。モデルは、「染めQテクノロジィ」(…

『鈴木さんの成功。』 - ごく普通の会社員が起業に挑む

「起業を扱った作品」の第二弾は、星渉『鈴木さんの成功。会社員から起業した時に待ち受ける「真実」の話をしよう。』(マネジメント社、2016年)。自動車販売営業マン歴7年の鈴木将吾。メンターとなる神田進次郎と出会い、彼に導かれて会社を興し、いろいろ…

『もしONE PIECEファンの女子大生が起業したら』 - 大学のサークルを会社にする! 

帝国データバンクの「新設法人」調査によると、2023年に全国で新設された企業は、2024年4月時点で15万2860社(前年比7.9%増)。過去最多となっています。起業する人が増えている反面、廃業する人もまた、年々増加。起業10年後の生存率は約26%と言われてい…

更新日変更のお知らせ

いつも、「経済小説イチケンブログ」をご覧になっていただき、大変ありがとうございます。これまで、毎週火曜日と木曜日に、週2回のペースで新しい作品を紹介してきましたが、勝手ながら、この8月から毎週木曜日、正午に、週1回のペースで行うという形に変え…

『リスタート!』 - 東京オリンピックと五人の「職業婦人」

「東京オリンピック1964を扱った作品」の第三弾は、伊多波碧『リスタート! あのオリンピックからはじまったわたしの一歩』(出版芸術社、2019年)です。専業主婦が当たり前で、会社などで働く女性は「職業婦人」と呼ばれていた時代。オリンピックをきっかけ…