経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

2025-09-01から1ヶ月間の記事一覧

『タイタン』 - ロボットに代替され、人間の仕事がなくなってしまう! 

「AI」を扱った作品の第三弾は、野崎まど『タイタン』(講談社、2020年)です。「仕事なんて、生まれてこのかた一度もしたことがありません」。そのような会話がごく普通になされる2205年が舞台。それは、「タイタン」と称されるAIロボットが人間の代わりに…

『AIドクターロボット』 - 認知症患者と向き合うなかで… …

「AI」を扱った作品の第二弾は、小橋隆一郎『AIドクターロボット 神の使いか? 悪魔の化身か?』(KKロングセラーズ、2020年)です。日本における認知症罹患者数が予備軍も含めて一千万人を超えていると推計されている203X年が舞台。政府の認知症対策の一環…

『AI(アイ)のある家族計画』 - AI社会の未来展望

かつては、ロボットが人間と会話をしたり、家事をしたり、人間に恋愛感情を抱いたりすることは、ほぼ「SFの世界」の出来事でした。ところが、急激に発展したAI(人工知能)の技術は、近い将来、そうした行為を可能にさせつつあるようです。確かにAIは、人間の…

『希望のステージ』 - 舞台に立ちたい! 「願う人」と「支えるドクター」

「南杏子が描く医療現場」として紹介する作品の第三弾は、南杏子『希望のステージ』(講談社文庫、2021年)です。東京の西に位置する玉手市市民会館のステージに立つ出演者に医療サポートを行う女性医師・葉村菜々子。重い病気や障害を抱えながらも、どうし…