経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『小説の神様』 - 小説家の苦悩と小説の力

「お仕事いろいろ(4)」の第二弾は、相沢沙呼『小説の神様』(講談社タイガ、2016年)。同級生となった「売れない作家」の千谷一也と、「人気作家」の小余綾詩凪。引っ込みがちで、自信喪失状態が続いている一也。片や、「多くの人に囲まれ、きらきらとし…

『神去りなあなあ日常』 - 山村で働く

これまで特定のテーマを決めず、さまざまな仕事・職業を対象にしたお仕事小説を紹介する機会が3回ありました。一回目は2025年2月6日~2月27日、二回目は同年5月29日~7月10日、三回目は2026年1月15日~3月12日でした。四回目となる今回は、八つの作品を紹介…

『ショート・セール』 - 因縁の悪徳経営者に立ち向かう投資ファンド副社長

「株」を扱った作品の第三弾は、楡周平『ショート・セール』(光文社、2023年)。悪質な手口で企業を食い物にするライス・エバンスと鳴島のコンビ。ありとあらゆる手段を駆使して彼らの悪だくみを阻止し、しかもそれをビジネスチャンスととらえる投資ファン…

『株価操縦』 - 「理不尽な世の中」と「不可解な株価の動き」

「株」を扱った作品の第二弾は、相場英雄『株価操縦《マニピュレーション(Manipulation)》』(ダイヤモンド社、2006年)。「不可思議な株の乱高下の背景にある仕手筋の暗躍、風説の流布、未公開株を使った詐欺事件」といったマネー犯罪の闇を描いた作品で…

『少数株主』 - 非上場会社の少数株主を救うのは一種の世直し

2026年2月25日に5万8000円台を突破し、最高値を更新した日経平均。一時は年末に向けて6万円の大台を超えるという予想さえ出されました。ところが2月28日、米・イスラエルがイランへの軍事攻撃を開始したことで、地政学的リスクが一気に噴出。株価もジェット…