作品紹介-2年目
「商店街の活性化を扱った作品」の第三弾は、五十嵐貴久『こちら弁天通りラッキーロード商店街』(光文社、2013年)。カリスマ的な重みをもった人物のアイデアに基づいた活性化物語。借金取りから逃げてお寺に身を隠した主人公の思いつき的なアイデアが地元…
「商店街の活性化を扱った作品」の第二弾は、山内マリコ『メガネと放蕩娘』(文藝春秋、2017年)。まじめで堅実な老舗書店の「メガネ」娘と10年ぶりに地元に帰ってきた「放蕩娘」が、地元の大学教員・学生と協力しながら、あの手この手の活性策を打ち出しま…
2020年3月8日(日)、昼食後にテレビをつけると、目に留まったのが日本テレビの番組『鬼の錬金マスター!』。シャッター商店街を舞台に、二人のカリスマ社長が「美容室」と「餃子店」をオープンさせ、1ケ月間の利益を競うというもの。番組がめざしたのは、…
「福島第一原発をモデルにした作品」の第四弾は、福井晴敏『小説・震災後』(小学館文庫、2012年)。震災後における日本人の寄る辺のない狼狽感・不安感・疑心暗鬼とはいかなるものか、それらにどのように対処していけばよいのか、次の世代になにを継承する…
「福島第一原発をモデルにした作品」の第三弾は、真山仁『シンドローム』(上下巻、講談社、2018年)。シンドロームとは、「同時進行」の意味。サムライ・ファンドの鷲津政彦が主人公を演じる「ハゲタカ」シリーズの5作目。東京電力福島第一原発をモデルにし…
「福島第一原発をモデルにした作品」の第二弾は、黒木亮『ザ・原発所長』(上下巻、朝日新聞出版、2015年)。2010年に福島第一原発の所長に就任した吉田昌郎所長と東日本大震災をモデルにした小説。膨大な文献の読み込みと、70人以上におよぶ関係者への取材…
2011年3月11日。東日本大震災からまもなく9年。それは、未曽有の大地震に加え、想像を絶する大津波、そのうえまかり間違えば、「東日本を全滅させたかもしれない」ほどの衝撃を与えた東京電力福島第一原子力発電所の事故が重なったことで、甚大な被害をもた…
「出版社を扱った作品」の第四弾は、里見蘭『ミリオンセラーガール』(中公文庫、2015年)。この本のヨコ軸で描かれるのは、出版界という巨大な制度・慣行・システムの全体像と、それを変革していくことの重要性。本の販売制度、書店営業のイロハをはじめ、…
「出版社を扱った作品」の第三弾は、今野敏『任侠書房』(中公文庫、2007年)。ヤクザの阿岐本組が崩壊寸前の組織を再建する「任侠シリーズ」の第一作目『とせい』を改題したもの。ヤクザという「裏稼業」に生きる男たちの知恵や行動力が、出版社という「表…
「出版社を扱った作品」の第二弾は、百田尚樹『夢を売る男』(太田出版、2013年)。本を書きたいという人にとって、自分の本が出版されることはまさに「夢」。そんな「夢をかなえる丸栄社という名の出版社」を舞台にした型破りのブラックコメディ。もっぱら…
「本が売れない」。多くの人が聞かれていることでしょう。出版不況という言葉がささやかれるようになったのは、1990年代末のこと。書籍・雑誌の販売額は、その後右肩下がりに減少。ピーク時(1996年)の2兆6563億円と比較すれば、おおむね半減しているのが、…
「税金を扱った作品」の第三弾は、佐藤弘幸『税金亡命』(ダイヤモンド社、2016年)。この本は、かつてアジア最大のタックスヘイブンとして煙たがられた香港とわが国を舞台に、国境を越えて脱税を図ろうとする脱税者、その手引きをする国税局のOB(国税OB)…
「税金を扱った作品」の第二弾は、飯田真弓『B勘あり!』(日本経済新聞出版社、2015年)。B勘とは、裏帳簿、隠し口座などのこと。26年間国税調査官として勤務し、現在は税理士として活動する著者による小説。舞台は大阪。かつて国税調査官であったがゆえの…
2月上旬になると、日ごろ遠い存在と思っている税務署がとても近いものに感じる人が増えるのではないでしょうか? それは、2月17日から確定申告が始まるからです。源泉徴収されている税金がどれくらい還付されるのか。支払った医療費がどれだけ戻るのか。逆に…