経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-4年目-130.祖業を扱った作品

『臨3311に乘れ』 - 旅行代理店業務の黎明

「祖業を扱った作品」の第二弾は、城山三郎『臨3311に乘れ』(集英社文庫、1980年)。1948年に馬場勇をはじめとする5人のメンバーで成立した「日本ツーリスト」。「臨3311(サンサンイチイチ)」と呼ばれる修学旅行専用列車を走らせるなど、日本交通公社や日…

『風雲に乘る』 - 信用販売会社の勃興

2023年、最初に取り上げた作家は、城山三郎でした。彼は、実在した経営者をモデルにした経済小説をたくさん書いています。今回は、そのなかでも「企業の祖業」を扱った作品を二つ紹介したいと思います。ひとつは、信販会社の老舗で最大手の日本信販(1951年…