経済小説イチケンブログ

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作品紹介-6年目-196.秘書と政治家を扱った作品

『金庫番の娘』 - 秘書の目線から見た「政界の暗部」と「一抹の希望」

「秘書と政治家を扱った作品」の第二弾は、伊兼源太郎『金庫番の娘』(講談社文庫、2022年)。政権与党である民自党の有力政治家・久富隆一の秘書を父に持つ藤木花織32歳。10年間勤務した大手商社を辞し、久富事務所に転職。当初、政治家の秘書という仕事に…

『笑うマトリョーシカ』 - 政治家と秘書・母親・恋人、記者の奇妙な関係

選挙で当選したとき、大臣になったとき、テレビや雑誌のインタビューを受けたとき、不祥事を起こしたときなど、なにかと世間から注目される政治家たち。他方、彼らを支える秘書たちに、輝かしいスポットライトが当てられることはほとんどないと言えるでしょ…