経済小説イチケンブログ

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作品紹介-6年目-197.左遷を扱った作品

『集団左遷』 - 「無能」の烙印を押された50人のリストラ予備軍の奮闘

「左遷・降格を扱った作品」の第四弾は、江波戸哲夫『集団左遷』(祥伝社ノン・ポシェット、1995年)。バブル崩壊後の不況期、到底達成できない目標を課すことで、50名もの社員を解雇することを目的に、三有不動産の副社長が創設した「首都圏特販部」。本部…

『左遷社員池田リーダーになる』 - 「古き良き」企業文化を有する中堅メーカーの命運

「左遷・降格を扱った作品」の第三弾は、鈴木孝博『左遷社員池田リーダーになる』(リーブル出版、2016年)。ドレッシングやソースの製造・販売を手掛ける中堅メーカー「フリージア」の中堅社員である池田俊一が主人公。社員の意見をよく反映させ、一丸とな…

『偉大なる敗北者たち』 - ビジネススクールの研修生が描いた「天国と地獄」

「左遷・降格を扱った作品」の第二弾は、タマヤ学校VIP4・第5班、田山敏雄・監修『偉大なる敗北者たち』(経済界、2006年)。横浜の本社から大阪支社への配置転換のあと、今度は左遷の憂き目に会う森島英司30歳。彼は、逆境を克服するだけではなく、さらには…

『左遷』 - 中間管理職の悲哀が浮き彫りに

業績を上げたり、貢献したりする人は、報酬の引き上げや昇格・出世という形で報われる。逆に、大きなミスや失敗で、業績を悪化させた人には、降格や左遷などが待ち受けていることも。どちらも、会社員にとっては、ごく普通の出来事。ところが、一生懸命頑張…