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『本日はお日柄もよく』 - スピーチの苦手な人、是非ともお読みください! 

「ドラマの原作本」の第五弾となるのは、原田マハ『本日は、お日柄もよく』(徳間文庫、2013年)。スピーチライターを描いたお仕事小説の傑作です。2017年にWOWOWで 放映された『本日は、お日柄もよく』の原作です。ドラマでは、比嘉愛未さんや長谷川京子さんが存在感溢れる演技を披露しました。

 

[おもしろさ] スピーチ力を向上させるためにやるべきこと

最大の魅力は、人前で話すことが苦手な人にとって、最高級のおススメ本であること。「人前で話すことを余儀なくされた人、この本読もう!」なのです。「ひとりでも多くの心をとらえてこそ、スピーチは完結する」と言われるのですが、聞いている人の心を打つスピーチとは、いかなるものなのでしょうか? どのようにすれば、いいスピーチができるのでしょうか? 本書ではスピーチの極意が伝授されています。それらを実践すれば、きっと良質のスピーチができるようになるでしょう。著者はまた、「聞く」ことの大切さにも触れています。それは、話し上手は、聞き上手でもあるからです。スピーチ力の向上をめざす場合、「聞く力」についてもワンセットで考えておきたいものです。「聞く力」を高めるのに最も大切な点は、あなたの「聞こう」という意思と姿勢なのです。

 

[あらすじ] 伝説のスピーチライターと運命的な出会いで一念発起

主人公のOL二ノ宮こと葉は、トウタカ製菓の総務部勤務。彼女の祖母は、高名な俳人。こと葉は、言葉には敏感なところがあるのですが、人前で話をすることが大の苦手。そんな主人公が、幼馴染の結婚式で、伝説のスピーチライター久遠久美のスピーチに魅せられてしまう。それがきっかけとなり、弟子入りすることに。久美の教えを受けて、一人前のスピーチライターに成長していきます。

 

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)

本日は、お日柄もよく (徳間文庫)