経済小説イチケンブログ

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作品紹介-2年目-39.記者を扱った作品

『BUTTER バター』 - 連続不審死事件の「真相」を追いかけるなかで

「記者を扱った作品」の第四弾は、柚木麻子『BUTTER バター』(新潮社、2017年)。2007~09年にかけて起こった首都圏連続不審死事件。愛人業を生業としていた梶井真奈子(1980年生まれ。木嶋佳苗がモデル)が出会い系や婚活サイトを介して知り合った男性たち…

『スクープのたまご』 - 苦悩と悩みと不安のなかでも羽ばたける

「記者を扱った作品」の第三弾は、大崎梢『スクープのたまご』(文藝春秋、2016年)。大手出版社の千石社に入社して2年目の信田日向子。発行部数60万部という日本を代表するトップクラスの週刊誌『週刊千石』編集部に異動となり、記者として活動する彼女の苦…

『クライマーズ・ハイ』- 未曾有の航空機事故を契機に蘇る記者魂

「記者を扱った作品」の第二弾は、横山秀夫『クライマーズ・ハイ』(文春文庫、2006年)。群馬県の架空の地方新聞社「北関東新聞」が舞台。1985年の日航ジャンボ機墜落事故の際、全権デスクに任命された悠木和雅の格闘を描いています。未曾有の大事故の報道…

『ミッドナイト・ジャーナル』 - 新聞記者の誇りとは? 

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受けて、「ステイ・ホーム」を実践中です。気になるのは、テレビ、新聞、ネットなどから伝えられる最新情報。それぞれの媒体には、それぞれの固有の良さがあります。なかでも、少し時間をかけてチェックす…