2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「編集者を扱った作品」の第四弾は、少女向けファッション誌の編集者を素材にした大崎梢『プリティが多すぎる』(文藝春秋、2012年)。対象年齢はずばり「女子中学生」というファッション誌『ピピン』に異動となった新米編集者・新見佳孝。最初は「驚きと疑…
「編集者を扱った作品」の第三弾は、月刊漫画誌の編集者を素材にした問乃みさき『次回作にご期待ください』(角川文庫、2018年)。漫画誌の若き編集長・眞坂崇と同期の編集者・蒔田了の物語。編集長という名の管理職に抵抗感を持っている「お人好しの眞坂」…
「編集者を扱った作品」の第二弾は、前回と同じで、文芸編集者を素材にした大崎梢『クローバー・レイン』(ポプラ社、2012年)。作家とのさまざまなやり取り、ライバル社の編集者との交流・競争などを通し、文芸編集者・工藤彰彦の仕事の全体像が多角的に浮…
総務省統計局によると、2019年の出版数は7万1903冊。一日換算では、およそ200冊の本が発売されています。本が作られるとき、通常、著者が書いた原稿がそのままの形で印刷されるわけではありません。内容がチェックされ、誤りがあれば、その訂正が行われます…
「音楽隊を扱った作品」の第二弾は、警察音楽隊を素材にした内田英治『異動辞令は音楽隊!』(講談社文庫、2022年)。前回紹介した航空自衛隊中央音楽隊と比べると、都道府県ごとに設置されている警察音楽隊の方は、活動領域・隊員数・予算規模はかなり小粒…
音楽隊を持っている公的組織としてよく引き合いに出されるのが、自衛隊、警察、消防の三つです。同じように音楽隊という言葉が使われていますが、その内実はかなり異なっているようです。ただ、音楽隊が行っているさまざまな行事や式典での演奏活動が各組織…
「古書店を扱った作品」の第二弾は、八木沢里志『森崎書店の日々』(小学館文庫、2010年)。小さな古書店がずらっと軒を構える「本の街・神保町」が舞台。恋人と仕事を失い、失意のどん底に陥った貴子が、その地で中古本を販売する「森崎書店」を営む叔父の…
ネットで本を買う人が増えている昨今ですが、リアル書店の魅力にも捨てがたいものがあります。買いたい本を探し求め、ついに巡りあったときの喜びはひとしお。内容や構成を確かめたり、本の装丁を楽しんだりしたうえで、買うかどうかを決めることができます…
「空のお仕事を扱った作品」の第二弾は、CAを素材にした浅海ユウ『空ガール! 仕事も恋も乱気流!?』(マイナビ出版ファン文庫、2016年)。華やかなイメージに憧れ、日本国際航空に入社して7年目となる、アラサーのCA(キャビン・アテンダント)鳥居紗世。こ…
新型コロナウイルス感染症の感染法上の位置づけが「5類」に移行され、初めて迎える夏休み。訪日観光客(インバウンド)が急増しているだけではありません。国内旅行や遠出を楽しむ家族連れで、各地の観光地はどこも賑わっています。コロナ禍で客足が鈍ってい…