経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

2020-04-01から1ヶ月間の記事一覧

『ミッドナイト・ジャーナル』 - 新聞記者の誇りとは? 

新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言を受けて、「ステイ・ホーム」を実践中です。気になるのは、テレビ、新聞、ネットなどから伝えられる最新情報。それぞれの媒体には、それぞれの固有の良さがあります。なかでも、少し時間をかけてチェックす…

『総理の夫』 - 「日本初の女性総理」を支えたのは夫の存在

「総理大臣を扱った作品」の第四弾は、原田マハ『総理の夫』(実業之日本社、2013年)。日本初の女性総理に就任した42歳の相馬凛子を夫の目線から描いた作品です。度胸と、茶目っ気と素早いレスポンスの三拍子そろった総理大臣を演じられたのは、やはり夫の…

『スケープゴート』 - 「日本初の女性総理」誕生までの道筋

「総理大臣を扱った作品」の第三弾は、幸田真音『スケープゴート』(中央公論新社、2014年)。大学教授から政治家に転身した三崎晧子が「日本初の女性総理」になるまでの過程と、大臣・総理大臣というお仕事の実態がズバリと浮き彫りにされています。2015年…

『民王』 - 大学生の「バカ息子」と入れ替わった総理大臣! 

「総理大臣を扱った作品」の第二弾は、池井戸潤『民王』(ポプラ社、2010年)。心と体が入れ替わった総理大臣と、シュウカツ中である大学生の「バカ息子」。試行錯誤を繰り返しながらも、二人三脚で、いつしか国会と国民に新風を巻き起こすという、奇想天外…

『コラプティオ』 - 総理大臣の資質とは、なにか? 

日本で最も名前が知られ、多忙をきわめる人物と言えば、やはり総理大臣ではないでしょうか。実際のところ、ほぼ連日、発言内容はもちろんのこと、その一挙手一投足に至るまで、メディアや国民の目線にさらされることになります。なにか事を起こそうとすると…

『小説 企業内弁護士』 - 顧問弁護士とはまた異なった役割を果たします! 

「企業のリスク対応力を扱った作品」の第三弾は、中根敏勝『小説 企業内弁護士』(法学書院、2011年)。企業・団体が弁護士と契約し、事あるときに相談に乗ってもらうという「顧問弁護士」とは異なって、ある特定の企業・団体だけのために弁護士業務を行う「…

『スキャンダル除染請負人』 - 危機管理に携わる人には、必読の参考書! 

「企業のリスク対応力を扱った作品」の第二弾は、田中優介、田中辰巳『スキャンダル除染請負人 疑似体験ノベル危機管理』(プレジデント社、2018年)。企業・組織でトラブルや不祥事が起こったとき、当事者の多くは、隠したり、逃げたり、取材を拒否したりし…

『リスクの神様』 - トラブルに巻き込まれた企業を救う「危機管理専門家」

いま新型コロナウィルスの感染によって、日本も世界も大きな試練・リスクに直面しています。行政レベルでは、感染拡大の阻止、検査・医療体制の充実、不況対策、生活に対する悪影響の軽減策などが論議・実施されています。企業レベルでは、業績の低迷に対す…

『コンビニ人間』 - 「人間である以上にコンビニ店員なんです」

「コンビニを扱った作品」の第三弾は、村田沙耶香『コンビニ人間』(文藝春秋、2016年)。コンビニでアルバイトを18年間行っている36歳の未婚女性・古倉恵子が主人公。決して「普通」とは見なされてこなかった彼女も、コンビニの店員として働いているときだ…