経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

2024-05-01から1ヶ月間の記事一覧

『後継者』 - 二代目はゴルフ三昧の能天気だった! 

「社長を扱った作品」の第二弾は、安土敏『後継者』(ダイヤモンド社、2008年)。食品スーパー「フジシロ」の常務・藤代浩介は、能天気でゴルフ三昧の生活を送っていました。ところが、創業社長であり、父親でもある藤代浩二郎が急死。さらには、総合大型店…

『青年社長』 - 「おとなになったら会社の社長になります」

社長とは、会社の業務執行の最高責任者で、会社を代表する権限を有する者。出資者として会社の所有権と経営権の同時に持っている場合は「オーナー社長」、雇われて社長になる場合は「サラリーマン社長」と呼ばれています。いずれも場合でも、経営手腕が会社…

『富士山大噴火』 - 過去の噴火・予知・破局的な結末

「大災害を扱った作品」の第五弾は、鯨統一郎『富士山大噴火』(講談社文庫、2007年)。1707年の「宝永の大爆発」以来、300年以上爆発していない富士山。相当なエネルギーが蓄積されているので、もし噴火が起これば、未曾有の災害に見舞われることが危惧され…

『東京大地震2023』 - 想定外の災難が次から次へと降りかかる

「大災害を扱った作品」の第四弾は、柘植久慶『近未来ノベル 東京大地震2023』(PHP文庫、2012年)。東京湾直下型地震と房総沖プレート型地震が連動して起こり、東京湾に10メートルを超える大津波が発生します。想定外の事態が次から次へと起こるなかでの人…

『TSUNAMI 津波』 - 巨大地震と巨大津波の恐ろしさ! 

「大災害を扱った作品」の第三弾は、高嶋哲夫『TSUNAMI 津波』(集英社文庫、2008年)。「世界中の地震の一割が集中するという日本」にあって、近い将来、高い確率で起こると言われている東海地震、東南海地震、南海地震。もしそれらの三つが連動して起きれ…