2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧
「職探しを扱った作品」の第三弾は、就職三年目に勤務先である大手広告代理店からの退職を余儀なくされた女性・未谷千晴の転職とその後の活躍を描いた額賀澪『転職の魔王様』(PHP研究所、2021年)。学生であれ、社会人であれ、就職活動をする者にとって最も…
「職探しを扱った作品」の第二弾は、女子大生の就活を描いた三浦しをん『格闘する者に○(まる)』(新潮文庫、2005年)です。「誰にも何も干渉されず、好きなことを好きなだけ自分のペースでやる」。そのような気持ちで大学生活を送っている「マイペース人間…
大学で教鞭をとっていた頃、数多くの学生たちと話をしました。彼らの一番の悩み事といえば、やはり就職活動と関係するものでした。確かに、何千何万もの職業のなかから自分の道を選ぶのは、けっして簡単なことではありません。学生たちの多くは、「選ぶこと…
「メガバンクを扱った作品」の第五弾は、江上剛『Disruptorディスラプター 金融の破壊者』(光文社、2021年)です。ディスラプターとは、破壊者のこと。ただ、「単なる破壊者」である「デストロイヤー」とは異なり、「新しい状況や秩序」を生み出す破壊者の…
「メガバンクを扱った作品」の第四弾は、波多野聖『メガバンク絶滅戦争』(新潮社、2015年。文庫化改題『メガバンク最終決戦』2016年2月)です。売国奴の陰謀によって危機に陥ったメガバンクを救うために、同行の「辣腕ディーラー」である桂光義専務と「気配…
「メガバンクを扱った作品」の第三弾は、高杉良『銀行大統合』(講談社、2001年。その後、『銀行大統合 小説みずほFG』に改題)です。メガバンク創設を軸とした金融業界の大再編の引き金となった「みずほフィナンシャルグループ」誕生までのプロセスを実名で…
「メガバンクを扱った作品」の第二弾は、江波戸哲夫『ジャパン・プライド』(講談社、2009年)です。日本経済の最前線で働く人々、とりわけリーマン・ショックと立ち向かったバンカーたちの姿をリアルに描いた作品。舞台はメガバンクの東西銀行。登場人物が…
経済小説の対象としてしばしば取り上げられてきた業種のひとつに、銀行があります。その理由は、銀行が経済活動の潤滑油として機能する「お金」を個人・企業・自治体・国などに送り込むというきわめて重要な役割を果たしてきたからであると言っても過言では…
「闇ビジネスを扱った作品」の第四弾は、「捌き屋(さばきや)」と称される企業コンサルタントを素材にした浜田文人『捌き屋 盟友』(幻冬舎文庫、2018年)。表には出ない企業間のやっかいなトラブルを秘密裏に解決する稼業があります。「企業交渉人」とか「…
「闇ビジネスを扱った作品」の第三弾は、産廃ビジネスを素材にした黒川博行『疫病神』(新潮文庫、1997年)です。大阪が舞台。産廃ビジネス・産廃業界の実態と「ややこしさ」がよく描かれています。「毒は毒をもって制す」、つまりヤクザを使ってヤクザを抑…