2020-06-01から1ヶ月間の記事一覧
「映画大好き人間を扱った作品」の第二弾は、相場英雄『クランクイン』(双葉社、2016年)。ベストセラーとなった作品を映画にする。しかも1年間で! 広告代理店に勤める主人公の「映画大好き人間」。ところが、製作については、まったくの門外漢。それでも…
映画。わたしたちにたくさん感動を与えてくれる、エンターテインメントの王様とも言いえる存在です。「あの映画がおもしろかった」「この映画を見てみたい」。多くの人が興味を覚えるのは、「作品としての映画」。ただ、経済小説という視点から見ていくと、…
「老人介護を扱った作品」の第四弾は、安田依央『ひと喰い介護』(集英社、2019年)。法律に触れることなく、介護を喰いものにする悪徳介護施設の実態、その罠にはまった老人たちが転落していく様子が描かれています。 [おもしろさ] 高級ホテル並みのサービ…
「老人介護を扱った作品」の第三弾は、葉真中顕『ロスト・ケア』(光文社、2013年)。重度の要介護者を狙い撃ちする連続殺人を軸にして、介護者と要介護者の関係・心情をホンネで考えた作品です。介護の世界に身を置けば、死が救いになるということが間違い…
「老人介護を扱った作品」の第二弾は、小原周子『病院でちゃんとやってよ』(双葉文庫、2020年)。にわかにふりかかった介護問題に動揺する家族たちの素顔を、リハビリを支援する看護師の視点から描いています。現役の看護師が描く「介護小説」であり、おも…
日本社会が抱える大問題のひとつに、人口の老齢化があります。総務省統計局によれば、2019年9月15日現在の総人口に占める65歳以上の高齢者の比率は28.4%。対前年(28.1%)比で0.3ポイント上昇し、過去最高となりました。その数値は、今後もさらに高まるこ…
「出光佐三・出光興産を扱った作品」の第三弾は、高杉良『虚構の城』(講談社文庫、1981年)。先に紹介した二つの作品は、出光興産の「人間尊重の大家族主義」的な経営理念を肯定的に捉えていました。他方、本書は、そこに秘められているネガティブな側面に…
「出光佐三・出光興産を扱った作品」の第二弾は、木本正次『小説 出光佐三 燃える男の肖像』(復刻ドットコム、2015年)。90歳を超えても「店主」として、社長・会長の上に君臨し、経営の第一線で活躍し続けた出光佐三の生き方、業績、経営理念が小説風では…
アメリカの原油先物価格(5月物)が暴落し、史上初めて「マイナス価格」を記録したのは、4月20日のこと。それは、新型コロナウイルスを封じる措置に伴うエネルギー需要の低迷など、いくつかの要因が重なったために引き起こされました。直後は、世界経済のさ…