2022-11-01から1ヶ月間の記事一覧
「監査法人を扱った作品」の第三弾は、杉田望『不正会計』(講談社文庫、2009年)。金融庁による業界再編という指導のもと、中央と青山が合併して設立された中央青山監査法人。その崩壊もまた、金融庁の「意向」と大きく関わっていたようです。同監査法人を…
「監査法人を扱った作品」の第二弾は、細野康弘『小説会計監査』(東洋経済新報社、2007年)。かつて四大監査法人の一角を占めていた中央青山監査法人は、2006年に金融庁より業務停止処分を受けました。著者の細野は、同監査法人に身を置いた公認会計士でし…
難関とされる国家資格の代表例のひとつに、公認会計士があります。会計士は、主に企業の「成績表」である財務諸表が適正に作成されているのかをチェックする役割(=監査業務)を担っています。それによって財務諸表の信頼性が保証され、銀行や投資家の融資…
「弁当屋を扱った作品」の第二弾は、山本甲士『ひなた弁当』(小学館文庫、2017年)です。「自分が調達した食材を使って弁当を作り、路上で販売する」弁当屋の物語。リストラで追い詰められた49歳の男性が、本人も気づいていなかった潜在能力を見出し、たく…
多くの日本人が日常的にお世話になっているお弁当。その原型は、結構古い時代にまでさかのぼることができます。例えば、「幕の内弁当」は、歌舞伎などの幕間に出された弁当に由来しています。また、鉄道駅や列車内で販売される駅弁も、19世紀末には広く知ら…
「バイオハザード(生物災害)を扱った作品」の第三弾は、くろきすがや『感染領域』(宝島社文庫、2018年)です。人為的に作られた謎のウイルスによって引き起こされたトマトの異変から始まり、全植物の絶滅につながりかねない事件の顛末を描いたバイオサス…
本ブログへのアクセス数が1万を突破したのが20年10月、2万を突破したのが21年9月のこと。そして、この11月4日に3万を突破しました。ご覧になってくださった方々には、お礼を申し上げます。 毎回、特定のテーマを決めて、2冊以上の作品を紹介するというスタ…
「バイオハザード(生物災害)を扱った作品」の第二弾は、安生正『レッドリスト 絶滅進化論』(幻冬舎文庫、2020年)。ウイルスではなく、高等な哺乳類の急激な進化により、人類が絶滅の危機に直面するというバイオハザードが描かれています。レッドリストと…
バイオハザード(生物災害)。ウイルスや細菌といった病原微生物や寄生虫などが原因となり、人間の生命や健康、さらには農業・畜産業にも影響を与える災害のことです。非意図的または偶発的に起こった事故(実験室や病院内から外部への漏出)と意図的に引き…
「企業買収を扱った作品」の第三弾は、額賀澪『弊社は買収されました!』(実業之日本社、2022年)です。なにも事情を知らされず、突如として他社に買収されることとなった石鹸会社の社員たちの不安と期待や、企業買収のデメリットとメリットが浮き彫りにさ…