経済小説イチケンブログ

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作品紹介-5年目-158.社史を扱った作品

『会社を綴る人』 - 社史の「完成」に賭けたダメ男の挑戦

「社史を扱った作品」の第二弾は、朱野帰子『会社を綴る人』(双葉文庫、2022年)。錦上製粉の社史を読み、同社に入社した菅屋大和(作品の中では、最上製粉の紙屋として登場)。失敗ばかりのダメ男ではあったのですが、彼の唯一の「取り柄」である「文章を…

『星間商事株式会社社史編纂室』 - 社史で会社の暗部をどう扱う? 

会社・組織・団体のHPを見ると、内容の差はあれ、どのような歴史を歩んできたのかという情報がまとめられています。そうした「沿革」というものを、従業員・顧客・株主・就職希望者など、多くの人たちが閲覧します。ただ、記載されているのは、簡単な事実・…