経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-5年目-172. 交番を扱った作品

『マイ・ディア・ポリスマン』 - 交番に勤務する巡査の日常

「交番を扱った作品」の第三弾は、小路幸也『マイ・ディア・ポリスマン』(祥伝社文庫、2020年)。架空の町・奈々川市坂見町にある東楽観寺前交番に赴任して2カ月が経過したお巡りさん(ポリスマン)の宇田巡。同寺の跡取り息子で副住職でもある大村行成。小…

『新任巡査 下巻』 - 優秀な女性巡査を苦しめてきた過去の秘密

「交番を扱った作品」の第二弾は、古野まほろ『新任巡査』下巻(新潮文庫、2016年)。上巻からの延長で、新任巡査が交番勤務を行う際の様子や指導役となる上司との絡みが詳しく、かつ具体的に解説されています。ただ、上巻の主人公である上原頼音は、誠実で…

『新任巡査 上巻』 - ホンネで綴られる巡査の職務と心構え

警察の機能には、行政警察活動(犯罪の予防や治安の維持など)、司法警察活動(すでに起こった犯罪の捜査や犯人逮捕など)、公安警察活動(反政府活動・暴動の調査や警戒、防諜など)の三つがあると言われています。なかでも、非日常的な驚きの要素がたくさ…