経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-2年目-52.編集者を扱った作品

『舟を編む』 - 浮き彫りになっていく辞書作りの本質と奥深さ

「編集者を扱った作品」の第四弾は、三浦しをん『舟を編む』(光文社、2011年)。辞書作りの大変さと奥深さを描いた作品です。「辞書は、言葉の海を渡る舟」。辞書づくりは、「海を渡るにふさわしい舟を編む」という作業。2013年4月13日に公開された、石井裕…

『小説王』 - 互いの力を信じ合う作家と編集者が紡ぎ出すもの

「編集者を扱った作品」の第三弾は、早見和真『小説王』(小学館、2016年)。文芸という世界が「負のループ」の渦中にあるなか、小説の本質と、作家・編集者のそれぞれの役割を真っ正面から考察した作品です。小学校の同級生であった「売れない作家」と「二…

『編集ガール!』 - 「ずぶの素人」がファッション誌の編集長に

「編集者を扱った作品」の第二弾は、五十嵐貴久『編集ガール!』(祥伝社、2012年)。いきなり女性ファッション誌の編集長に抜擢されたのは、編集業務をまったく経験していない「すぶの素人」。経理部勤務であった女性が変身し、リーダーシップを発揮する様…

『イシマル書房編集部』 - 起死回生のプロジェクト! 

毎日、大量の本を世に送り出している出版業界。全国出版協会・出版科学研究所によると、2019年における推定販売金額は1兆5432億円でした。そのうち、紙の出版物(書籍・雑誌の合計)は、前年比4.3%減の1兆2360億円で、15年連続のマイナスとなりました(内訳…