経済小説イチケンブログ

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作品紹介-5年目-167.自衛隊を扱った作品

『空飛ぶ広報室』 - 航空自衛隊を広く知ってもらうには

「自衛隊を扱った作品」の第四弾は、有川浩『空飛ぶ広報室』(幻冬舎、2012年)です。「スカイ」というタックネームを持ち、精鋭集団ブルーインパルスへの配属を夢みる若き戦闘機パイロット空井大祐二尉。ところが、28歳の時に、不慮の事故で戦闘機のパイロ…

『航空自衛隊副官 玲於奈』 - 著者は、元幹部自衛官で、自らも副官の経験者

「自衛隊を扱った作品」の第三弾は、数多久遠『航空自衛隊副官 玲於奈』(ハルキ文庫、2020年)です。沖縄那覇基地に勤務している斑尾玲於奈二等空尉。彼女に下ったのは、南西航空方面隊司令官付き「副官」の辞令。南西航空方面隊は、日本をざっくり四つのエ…

『試練 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧』 - 女性艦長が発揮したリーダーシップ

「自衛隊を扱った作品」の第二弾は、時武里帆『試練 護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧』(新潮文庫、2022年)です。海上自衛隊の早乙女碧二佐(44歳)が護衛艦「あおぎり」の艦長として着任した初日を描いた『護衛艦あおぎり艦長 早乙女碧』の続編。本書では、着…

『約束の海』 - 自衛隊とはなにか? 未完の大作

多くの国民が「自衛隊」を意識するのは、台風や地震などの災害時に出動し、人命の救出、遺体の捜索、がれきの撤去などで高い処理能力が報道されるようなシーンではないでしょうか? しかし、「自衛隊本来の任務は、他国からの安全を脅かす行為を封じるために…