経済小説イチケンブログ

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作品紹介-1年目-23.新聞を扱った作品

『紙の城』 - 買収を企てるIT企業と阻止しようとする新聞社とのバトル

「新聞を扱った作品」の第四弾は、本城雅人『紙の城』(講談社、2016年)。新聞社を買収しようとするIT企業と、それを阻止しようとする新聞社の戦いが描かれています。と同時に、新聞業界の問題点と改革の方向性についても興味深い論点が提示されています。 …

『虚空の冠』 - メディアの覇権をめぐる過去・現在・未来

「新聞を扱った作品」の第三弾は、楡周平『虚空の冠』(上下巻、新潮社、2011年)。終戦後、新聞記者としてキャリアをスタートさせた渋沢大将という男が、新聞、ラジオ、テレビといった昭和のメディアをすべて手に入れたあと、人生最後のチャレンジとして、…

『小説 新聞社販売局』 - 全国紙の元記者が抉り出した業界の悪習とは? 

「新聞を扱った作品」の第二弾は、幸田泉『小説 新聞社販売局』(講談社、2015年)です。新聞社の販売部から見た新聞販売の最前線と担当者の苦悩にズバリ踏み込んだ作品。また、かつては「儲かる商売」と言われた販売店と新聞社との間に横たわっている歴史的…

『北海タイムス物語』 - 毎日決まった時間に読者に届ける-新聞人の誇り

朝起きて、真っ先にやること。それはその日の新聞に目を通すことです。いつも感心されられるのは、自宅で居ながらにして膨大な量の情報を得られること、そしてそれを可能にしている新聞づくりの仕組み・システムです。そうしたサービスを提供してくれる新聞…