経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-1年目-17.旅行・観光を扱った作品

『車夫』 - 人力車の魅力が120%描かれています

「旅行・観光を扱った作品」の第五弾は、浅草を舞台に、人力車をひく人とそれに乗る人とのほのぼのとした心の交流を描いた、いとうみく『車夫』(2015年)です。観光地ではよく見かける人力車。とりわけ、浅草の人力車の数は、半端ではありません。雷門のす…

『あぽやん』 - 空港でのトラブル解決、お任せください

「旅行・観光を扱った作品」の第四弾は、新野剛志『あぽやん』(文藝春秋、2008年)です。タイトルにある「あぽやん」とは、「あぽ」(APO)=「空港」(Airport)という略語に由来する旅行業界用語。空港で働く旅行会社のスタッフを意味しています。本書は…

『駅物語』 - 「東京駅」の舞台裏をお教えします! 

「旅行・観光を扱った作品」の第三弾は、東京駅をモデルに鉄道・駅で働く人を描いたお仕事小説である朱野帰子『駅物語』(講談社、2013年)。実にたくさんの人々が行きかう巨大なターミナル駅には、無数の物語があるのです。 [おもしろさ] 駅員をはけ口の対…

『ある日、アヒルバス』 - ごく普通のバスガイドの「愛すべきお仕事」

「旅行・観光を扱った作品」の第二弾は、バスガイドの日常的な仕事をユーモアたっぷりに描写した、山本幸久『ある日、アヒルバス』(実業之日本社文庫、2010年)です。観光バスに乗る客に対するバスガイドの心がけや心の動きが浮き彫りにされています。2015…

『ツアコン!』 - 「いつだって、真心こめたおもてなし」の大変さ

7月も下旬になると、夏休みの過ごし方が話題になることが増えてくるのではないでしょうか。旅行の準備はすでに終えている人が多いかもしれません。とはいえ、新聞・雑誌・ネット上は、夏休みやお盆休みを利用した旅行プランの広告で賑わっています。そして、…