経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-3年目-81.知的財産を扱った作品

『ブルーベリー作戦成功す』 - 新薬開発に伴う特許戦争

「知的財産を扱った作品」の第三弾は、池上敏也『ブルーベリー作戦成功す』(幻冬舎、2014年)です。特許戦争の全貌を書き記した本書は、特許出願中の抗生物質の販売停止を強く要請する「警告書」から始まる壮大な物語です。敵対する巨大な多国籍企業に特許…

『ロボジョ!』 - 知財ビジネスの基本! 

「知的財産を扱った作品」の第二弾は、稲穂健市『ロボジョ! 杉本麻衣のパテント・ウォーズ』(楽工社、2020年)です。大学生の主人公が開発したロボットやそれに搭載する技術の開発状況、その活用方法、成果物をめぐる争奪戦が描写。巻末に「知的財産権 入…

『それってパクリじゃないですか?』 - 知財関連で働く人へのお助け本! 

アメリカにおいて、知的所有権(発明やデザインなど、精神的創作努力の成果としての知的成果物を保護する権利の総称)の保護戦略が本格的に進められる契機になったのは、レーガン政権下の1985年1月に出された「ヤング・レポート」と考えられています。そこで…