経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-3年目-91.医師を扱った作品

『禁断のスカルペル』 - 賛否が入り混じる、腎移植が生み出す波紋

「医師を扱った作品」の第四弾は、久間十義『禁断のスカルペル』(日本経済新聞出版社、2015年)です。東北のある中規模地域病院が舞台。陸奥哲郎医師の指導のもと、卓抜な技術を有した医師たちによる腎臓移植術が行われていました。しかし、悪くなった腎臓…

『チーム・バチスタの栄光』 - 大学病院でのミステリアスな出来事の真相は? 

「医師を扱った作品」の第三弾は、海堂尊『新装版 チーム・バチスタの栄光』(宝島社文庫、2015年)。そのミステリアスな出来事は果たして「殺人」なのか? 真相が解き明かされていく医療ミステリーです。大学病院における組織や医療の実情、チームで手術を…

『トップナイフ』 - 知られざる脳外科医の世界

「医師を扱った作品」の第二弾は、林宏司『トップナイフ』(河出文庫、2019年)です。トップナイフとは、医師の中でも超一流の技術を持った「頂点の外科医」にのみ与えられる最高の称号。天才的な脳外科医たちの苦悩と希望が描かれています。多くの脚本を手…

『泣くな研修医』 - 泣いて、笑って、大いに悩んで

テレビドラマでよく取り上げられるお仕事のひとつに、医師があります。医師とは、医師法の適用を受けて、病気の診察、治療、投薬に当たる人のこと。もっぱら研究に従事する研究医を除けば、勤務医と開業医の違いはあるものの、医師の大部分は、患者とじかに…