経済小説イチケンブログ

経済小説案内人が切り開く経済小説の世界

作品紹介-4年目-100.闇ビジネスを扱った作品

『捌き屋 盟友』 - 表には出ない企業間のトラブルを裏で解決! 

「闇ビジネスを扱った作品」の第四弾は、「捌き屋(さばきや)」と称される企業コンサルタントを素材にした浜田文人『捌き屋 盟友』(幻冬舎文庫、2018年)。表には出ない企業間のやっかいなトラブルを秘密裏に解決する稼業があります。「企業交渉人」とか「…

『疫病神』 - 産廃ビジネスの実態と「ややこしさ」

「闇ビジネスを扱った作品」の第三弾は、産廃ビジネスを素材にした黒川博行『疫病神』(新潮文庫、1997年)です。大阪が舞台。産廃ビジネス・産廃業界の実態と「ややこしさ」がよく描かれています。「毒は毒をもって制す」、つまりヤクザを使ってヤクザを抑…

『ヘブン』 - 「半グレ集団」と暴力団

「闇ビジネスを扱った作品」の第二弾は、「半グレ集団」を素材にした新野剛志『ヘブン』(幻冬舎、2018年)です。東京を牛耳ろうと、後ろ盾となっていた暴力団に歯向かい、失敗した「半グレ集団」。そのナンバー2の男が、主に覚醒剤ビジネスでの覇権をめざ…

『底なし沼』 - 闇ビジネスの恐ろしさとドス黒さ

「闇ビジネス」あるいは「裏ビジネス」といった言葉。公的な数値や統計などには一切あらわれない世界。完全に非合法と言える行為だけではありません。合法と非合法の挟間にある「グレーゾーン」まで視野に入れると、そこには、非常に幅広い種類・職種・領域…