2019-01-01から1年間の記事一覧
まだまだ暑さが残っているとはいえ、首都圏では、吹く風に秋の気配が強く感じられる今日このごろです。そして、秋と言えば、「食欲の秋」。おいしいものがいっぱい出回ります。そこで、今回は、料理・食を扱った作品を5つ紹介したいと思います。 「料理を扱…
「カジノを扱った作品」の第二弾は、楡周平『東京カジノパラダイス』(新潮文庫、2018年)です。カジノをあくまでビジネスの視点で見るとどのようなものになるのかを追求した作品です。原題は、2016年に新潮社から刊行された『ラストフロンティア』。先進国…
9月4日、国土交通省は、カジノを含む「統合型リゾート(IR)」整備についての基本方針案を公表しました。IRに関しては、8月22日に、横浜市がその誘致を発表。ほかにも、大阪府・市、和歌山県、長崎県などもIR誘致の申請を検討しています。政府の方針によれば…
「俳優を扱った作品」の第四弾は、川端裕人『声のお仕事』(文藝春秋、2016年)です。人気があり、身近に感じてはいるが、知らないことの多い声優の世界を描いたお仕事小説。アニメファンの目には、まさに「アイドル」である声優の核心に迫ります。 [おもし…
「俳優を扱った作品」の第三弾は、伊吹有喜『カンパニー』(新潮社、2017年)。カンパニーとは、バレエ団のこと。職場で自分の存在価値を見失いそうになっている二人の人物を通して、バレエの魅力とダンサーの心の内が描かれています。 [おもしろさ] 踊れな…
「俳優を扱った作品」の第二弾は、中山可穂『男役』(角川書店、2015年)。宝塚歌劇団とタカラジェンヌをモデルにした、中山可穂版「オペラ座の怪人」ともいうべき作品です。同じ著者の手による姉妹版として、『娘役』が刊行されています。 [おもしろさ] 男…
8月末とはいえ、まだまだ暑い日が続いています。でも、たとえ厳しい暑さのなかでも、非日常的な世界をつくりだし、多くの人々に楽しいひとときを演出してくれる人たち。そうした人たちを最も身近に感じられる仕事に、俳優業があります。そこで今回は、「俳優…
「地域の活性化を扱った作品」の第四弾は、有川浩『県庁おもてなし課』(角川書店、2011年)です。観光立県をめざす高知県を舞台に展開される新設された「おもてなし課」の職員たちと、観光特使に任命された地元出身の若手作家の奮闘ぶりを描いた作品。2013…
「地域の活性化を扱った作品」の第三弾は、真保裕一『ローカル線で行こう!』(講談社、2013年)。メインストーリーは、新たに社長に就任した女性が破産寸前のローカル線を再生するという話。しかし、その鉄道自体が地域経済の動脈です。そうした動脈を維持…
「地域の活性化を扱った作品」の第二弾は、楡周平『プラチナタウン』(祥伝社、2008年)。財政破綻寸前の田舎町の町長に就任した元商社マンが、「逆転の発想」で町の再生に挑む物語です。2012年にWOWOWで放映された連続ドラマW『プラチナタウン』の原作本。…
2019年のお盆休み。8月10日(土)から18日(日)までの9連休になる人も多いようです。期間中、ふるさとに帰省する人がたくさんおられることでしょう。大都市から地方に移動すると、真っ先に目にするのは、人の密度が希薄になることです。事実、多くの地方は…
「旅行・観光を扱った作品」の第五弾は、浅草を舞台に、人力車をひく人とそれに乗る人とのほのぼのとした心の交流を描いた、いとうみく『車夫』(2015年)です。観光地ではよく見かける人力車。とりわけ、浅草の人力車の数は、半端ではありません。雷門のす…
「旅行・観光を扱った作品」の第四弾は、新野剛志『あぽやん』(文藝春秋、2008年)です。タイトルにある「あぽやん」とは、「あぽ」(APO)=「空港」(Airport)という略語に由来する旅行業界用語。空港で働く旅行会社のスタッフを意味しています。本書は…
「旅行・観光を扱った作品」の第三弾は、東京駅をモデルに鉄道・駅で働く人を描いたお仕事小説である朱野帰子『駅物語』(講談社、2013年)。実にたくさんの人々が行きかう巨大なターミナル駅には、無数の物語があるのです。 [おもしろさ] 駅員をはけ口の対…
「旅行・観光を扱った作品」の第二弾は、バスガイドの日常的な仕事をユーモアたっぷりに描写した、山本幸久『ある日、アヒルバス』(実業之日本社文庫、2010年)です。観光バスに乗る客に対するバスガイドの心がけや心の動きが浮き彫りにされています。2015…
7月も下旬になると、夏休みの過ごし方が話題になることが増えてくるのではないでしょうか。旅行の準備はすでに終えている人が多いかもしれません。とはいえ、新聞・雑誌・ネット上は、夏休みやお盆休みを利用した旅行プランの広告で賑わっています。そして、…
「企業スポーツを扱った作品」の第二弾は、第一弾と同様に池井戸潤の作品で、『ルーズヴェルト・ゲーム』(講談社、2012年)です。リーマンショックに伴う不況の最中、多くの企業が自社の企業スポーツチームを続々と休廃部するという事態が生じました。この…
企業が特定のスポーツを支援する理由は、そのスポーツの実力向上、従業員の士気高揚、企業イメージの向上や知名度アップといった広報効果、社会貢献など、多様です。しかし、企業の業績は、企業内外のさまざまな要因によって浮き沈みを伴います。その結果、…
「選挙請負人を扱った作品」の第二弾は、真山仁『当確師』(中央公論新社、2015年)です。当選確率99%を誇ってきた辣腕選挙コンサルタントの名前は聖達磨。選挙コンサルタントが選挙期間中に介入してアドバイス料を受け取った瞬間、公職選挙法違反で逮捕さ…
7月4日、第25回参議院選挙が公示されました。21日の投開票に向けて、激しい選挙戦が行われています。そうした選挙戦でなくてはならない存在になっているお仕事があります。それは、選挙当選請負人、選挙プランナー、選挙コンサルタントなどと称されているも…
「病院を扱った作品」の第四弾は、今野敏『任侠病院』(実業之日本社、2011年)です。ヤクザの阿岐本組が崩壊寸前の組織を再建するというユニークな「任侠シリーズ」。その一作目の『任侠書房』では出版社、二作目の『任侠学園』では私立高校、そして、三作…
「病院を扱った作品」の第三弾は、海堂尊『極北クレイマー』(朝日新聞出版、2009年)です。観光誘致に失敗し、財政破たんにあえぐ、北海道・極北市(人口10万人)。その市立病院を舞台に、「医療崩壊」の実情と再生への模索を描いています。 [おもしろさ] …
「病院を扱った作品」の第二弾は、久間十義『限界病院』(新潮社、2019年)です。深刻な財政危機に陥っている地方都市の市立病院の再生への模索とそれを阻む動きが追求されています。 [おもしろさ] 地方病院の「窮状」と「改革」 本書のユニークさは、ズバリ…
これまでの「作品紹介」のスタイルをリニューアルした関係で、しばらく新規の記事の掲載が滞っていました。新しいスタイルへの差し替えがだいぶん進みましたので、また定期的に更新していきたいと考えております。今後ともよろしくお願いします。 このところ…
「営業部員を扱った作品」の第五弾は、小関尚紀『小説 ダメ営業マンのボクが企業参謀に変わるまで』(東洋経済新聞社、2010年)です。好きになった同僚の女性に好かれたいという思いから、自分自身を磨きたいと考えた営業マン。「自分力」を向上させていく過…
「営業部員を扱った作品」の第四弾は、小倉広『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社、2017年)です。アルフレッド・アドラーの心理学をビジネスの現場、「企業組織における対人関係」へ応用するという意図のもとに書かれた、営業マンの成長物語。 …
// 下記は当ブログ「経済小説イチケンブログ」における個人情報の保護およびその適切な取り扱いについての方針を示したものです。 Amazonアソシエイト・プログラムについて 「経済小説イチケンブログ」は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイト…
「営業部員を扱った作品」の第三弾は、城山三郎『学・経・年・不問』(文春文庫、1976年)。商品をたくさん売れば、多くのコミッションが入るものの、固定給は極めて少ない。「学問・経験・年齢が問われない」セールスの世界が描かれています。セールスのコ…
「営業部員を扱った作品」の第二弾は、長谷川千波『営業の悪魔――「チキンハートでネガティブ思考のお前に何ができる?」』(祥伝社、2015年)です。「トップセールスマンはどうやってガンガン売っているのか」。そのノウハウを知ることができます。自らがト…
企業活動は、さまざまな分野から成り立っています。なかでも大きなウエイトを占めるのが営業部門です。その部門を担う「営業部員」の主な仕事は、顧客に商品を販売すること。しかし、その手法は極めて多様です。では、営業部員は、売り方をどのようにして学…