作品紹介-1年目
首都圏では、桜の花のシーズンがほぼ終わりを告げました。春が本格化してきました。心地よい風を感じる季節になると、髪の伸び具合が少し気になり、カットしてもらいたくなってくるのは、私だけでしょうか? 季節の変わり目、人生の節目、活動する場の移動、…
「先端技術を扱った作品」の第三弾は、「自動運転トラクター」の開発を扱った池井戸潤『下町ロケット ヤタガラス』(小学館、2018年)です。東京大田区にある町工場・佃製作所の社長である佃航平を主人公にした『下町ロケット』は、テレビで放映され、人気を…
「先端技術を扱った作品」の第二弾は、幸田真音『人工知能』(PHP研究所、2019年)です。第一弾として紹介した『小説EV戦争』は、「電気自動車という次世代自動車の開発」を扱った作品でしたが、自動車をめぐるパラダイムシフトには、もうひとつの構成領域と…
4月1日、新しい元号が発表されました。「令和」と呼ばれる次の時代において確実に進行するのは、さまざまな領域における「パラダイムシフト」です。それは、従来のシステム・制度・常識が通用しなくなり、まったく異なった次世代のものに取って代わられてい…
「新入社員を応援する作品」の第三弾は、三萩せんや『図書館ホスピタル』(河出書房新社、2016年)です。図書館に就職したばかりの女性スタッフが、日常的な仕事を通して、本の魅力を発見し、働きがいを見出していきます。本書を読まれるあなたも、「図書館…
「新入社員を応援する作品」の第二弾は、中場利一『走れ!ビスコ』(幻冬舎、2009年)です。新入社員が自分のやるべきことを見つけ、実践していくプロセスが、コミカルなタッチで描かれています。笑いすぎて涙が出てしまいそうなシーンのオン・パレードです…
4月1日、今年もまた、数多くの新入社員が、希望を胸に社会人としての第一歩を踏み出します。反面、どのような服を着て出勤すればよいのかといったことから、どのようにして新しい職場や仕事に慣れていけばよいのかといったことまで、不安や心配事もまた多い…
「プロ野球を扱った作品」の第三弾は、柴田よしき『輝跡(きせき)』(講談社、2010年)。「カープ女子」「オリ姫」「ハム女」といった言葉に示されているように、女性のプロ野球ファンが増えています。大のプロ野球ファンである著者の手によるこの本は、プロ…
「プロ野球を扱った作品」の第二弾は、本城雅人『代理人(エージェント)』(実業之日本社、2017年)。代理人とは、選手と球団との交渉を手助けする者のこと。アメリカの場合、代理人制度は1970年代には定着し、20~30人の選手と契約している代理人もいるよ…
3月29日、プロ野球の公式戦が始まります。そこで、三回にわたり「プロ野球を扱った作品」を紹介します。プロ野球には、選手、監督・コーチ、球団の経営陣のみならず、代理人やスカウトなども含めて、多くの職業人が関わっています。それはまた、たくさんの「…
「就職活動を考える作品」の第五弾は、久保寺健彦『ハロワ!』(集英社、2011年)です。ここまでの4つの作品は、大学生やフリーターの就職活動と採用側の求人活動を対象にしたものでした。今回は、ハローワークと言われる「職業安定所」を舞台に、相談員の視…
「就職活動に役立つ作品」の第四弾は、朝比奈あすか『あの子が欲しい』(講談社、2015年)。『シューカツ!』『就活の神さま』『フリーター、家を買う』の三冊はすべて、就活する方の立場から書かれたものでした。他方、ネット時代の就活を描いた本書は、学…
「就職活動に役立つ作品」の第三弾は、有川 浩『フリーター、家を買う』(幻冬舎、2009年)。「フリーターからの脱出」「等身大の若者」「親子関係の断絶と修復」などを扱った本書では、「フリーターの就職活動」が登場します。入社試験の結果は、採用か不採…
「就職活動を考える作品」の第二弾は、常見陽平『就活の神さま』(WAVE出版、2011年)です。一弾目の『シューカツ!』の登場人物が、どちらかといえば「優等生」だったのに対して、この本の主人公は「ごくフツーの学生」です。全く自信のなかった主人公が、…
3月1日、来春大学を卒業する学生に向けた企業説明会が「解禁」されました。就職活動の本格始動です。そこで、今回から、五回にわたって、「就職活動を考える作品」を紹介します。実社会への窓口となる就職活動。それは、それまでもっぱら「消費者」として経…
「企業をモデルにした作品」の第六弾は、城山三郎『価格破壊』(角川文庫、1975年)です。この本は、日本にスーパーマーケットを定着させる過程で大きな役割を果たしたダイエーと、その創業者で流通革命の旗手と称された中内功をモデルにしています。同社は…
「企業をモデルにした作品」の第五弾は、玉岡かおる『お家さん』(上下巻、新潮文庫、2010年)です。大正から昭和の初めにかけて、三井や三菱を凌ぎ、日本一の年商を誇った巨大商社・鈴木商店の成り立ち・発展・没落の歴史が、「お家さん」と称された同店女…
「企業をモデルにした作品」の第四弾は、梶山三郎『トヨトミの野望』(講談社、2016年)です。1990年代以降にトヨトミ自動車がたどった歴史が描かれています。トヨトミ自動車のモデルと目されているのは、世界最大級の自動車会社・トヨタです。企業が大きく…
「企業をモデルにした作品」の第三弾は、波多野聖『本屋稼業』(角川春樹事務所、ハルキ文庫、2017年)。紀伊國屋書店の誕生・発展のプロセスを実名で描いた作品です。1927年、田辺茂一が21歳の時に創業したのが紀伊國屋書店。戦後の46年に法人化され、株式…
「企業をモデルにした作品」の第二弾は、吉田理宏『黄色いバスの奇跡』(総合法令出版、2013年)です。第一弾と同様、「企業の再生・活性化」を扱った作品。今回のモデルは、北海道帯広市にある十勝バス(略称勝バス)です。かつて倒産寸前まで追い込まれた…
経済小説の対象として、最も大きなウエイトを占めるのは、企業を扱った作品です。かつて「経済小説=企業小説」と考えられていたのは、そうした理由があったからです。さらに、企業を素材にした作品のなかには、実在の企業をモデルにした小説が多くあります…
「ドラマの原作本」の第六弾は、森 絵都『みかづき』(集英社文庫、2018年)。まだ世の中で知られていない頃に学習塾を立ち上げ、時代の流れに乗って急成長させた大島吾郎と大島千明の苦難の物語です。そして、2019年1月26日スタートのNHK土曜ドラマ『みかづ…
「ドラマの原作本」の第五弾となるのは、原田マハ『本日は、お日柄もよく』(徳間文庫、2013年)。スピーチライターを描いたお仕事小説の傑作です。2017年にWOWOWで 放映された『本日は、お日柄もよく』の原作です。ドラマでは、比嘉愛未さんや長谷川京子さ…
「ドラマの原作本」の第四弾は、伊集院静『琥珀の夢 小説鳥井信治郎』(上下巻、集英社、2017年)。2018年にテレビ東京で放映されたドラマ『琥珀の夢』の原作です。内野聖陽さんが熱演した、サントリーの創業者である鳥井信治郎は、とても印象深いものでした…
「ドラマの原作本」の第三弾で取り上げるのは、碧野圭『書店ガール』シリーズです。第1巻の原題は2007年に刊行された『ブックストア・ウォーズ』。2012年の文庫本化に当たって『書店ガール』に改題されました。その後、シリーズ化され、2018年の完結編に至る…
「ドラマの原作本」の第二弾は、江上剛『ラストチャンス 再生請負人』(講談社文庫、2018年)。2018年7月期に、テレビ東京のドラマBizで放映された『ラストチャンス 再生請負人』の原作。元銀行マンの樫村徹夫が、崖っぷちの飲食業を再生する波乱万丈の物語…
経済小説って、なんだか難しそう! そのようなイメージを持っておられる方が多いかもしれませんね。でも、あの小説も実は経済小説なのですよ。そうした事実を知ってもらいたいという思いで、今日から、数回にわたって、「ドラマの原作本」を紹介していきたい…