作品紹介-1年目
「病院を扱った作品」の第四弾は、今野敏『任侠病院』(実業之日本社、2011年)です。ヤクザの阿岐本組が崩壊寸前の組織を再建するというユニークな「任侠シリーズ」。その一作目の『任侠書房』では出版社、二作目の『任侠学園』では私立高校、そして、三作…
「病院を扱った作品」の第三弾は、海堂尊『極北クレイマー』(朝日新聞出版、2009年)です。観光誘致に失敗し、財政破たんにあえぐ、北海道・極北市(人口10万人)。その市立病院を舞台に、「医療崩壊」の実情と再生への模索を描いています。 [おもしろさ] …
「病院を扱った作品」の第二弾は、久間十義『限界病院』(新潮社、2019年)です。深刻な財政危機に陥っている地方都市の市立病院の再生への模索とそれを阻む動きが追求されています。 [おもしろさ] 地方病院の「窮状」と「改革」 本書のユニークさは、ズバリ…
これまでの「作品紹介」のスタイルをリニューアルした関係で、しばらく新規の記事の掲載が滞っていました。新しいスタイルへの差し替えがだいぶん進みましたので、また定期的に更新していきたいと考えております。今後ともよろしくお願いします。 このところ…
「営業部員を扱った作品」の第五弾は、小関尚紀『小説 ダメ営業マンのボクが企業参謀に変わるまで』(東洋経済新聞社、2010年)です。好きになった同僚の女性に好かれたいという思いから、自分自身を磨きたいと考えた営業マン。「自分力」を向上させていく過…
「営業部員を扱った作品」の第四弾は、小倉広『もしアドラーが上司だったら』(プレジデント社、2017年)です。アルフレッド・アドラーの心理学をビジネスの現場、「企業組織における対人関係」へ応用するという意図のもとに書かれた、営業マンの成長物語。 …
「営業部員を扱った作品」の第三弾は、城山三郎『学・経・年・不問』(文春文庫、1976年)。商品をたくさん売れば、多くのコミッションが入るものの、固定給は極めて少ない。「学問・経験・年齢が問われない」セールスの世界が描かれています。セールスのコ…
「営業部員を扱った作品」の第二弾は、長谷川千波『営業の悪魔――「チキンハートでネガティブ思考のお前に何ができる?」』(祥伝社、2015年)です。「トップセールスマンはどうやってガンガン売っているのか」。そのノウハウを知ることができます。自らがト…
企業活動は、さまざまな分野から成り立っています。なかでも大きなウエイトを占めるのが営業部門です。その部門を担う「営業部員」の主な仕事は、顧客に商品を販売すること。しかし、その手法は極めて多様です。では、営業部員は、売り方をどのようにして学…
「町工場を扱った作品」の第三弾は、佐々木譲『屈折率』(光文社、2018年)。東京・大田区のガラス工場でのものづくりを描いています。また、その町工場を舞台に、「経営者の男性」と「ガラス工芸作家の女性」が、「屈折率」という言葉を使って、それぞれに…
「町工場を扱った作品」の第二弾は、上野歩『わたし、型屋の社長になります』(小学館文庫、2015年)です。OLだった花丘明希子(29歳)が、父親が経営していた樹脂金型の受注工場である、従業員30名ほどの花丘製作所の社長に就任。町工場の厳しい現実と向き…
月曜日午後10時、4月15日からテレビ東京系でドラマBiz『スパイラル~町工場の軌跡~』が放映されています。玉木宏さんが、企業再生家でマジテック専務取締役の芝野健夫として毎回、熱演されています。ご覧になっている方も多いのではないでしょうか。舞台は…
「食べ物を扱った作品」の第三弾は、坂木司『和菓子のアン』(光文社文庫、2012年)です。 和菓子には関心も知識もなかった18歳のアンちゃんが、デパ地下の和菓子屋で働くなかで和菓子の魅力と和菓子屋の店員としての働きがいを見出していきます。 [おもしろ…
「食べ物を扱った作品」の第二弾は、原宏一『ヴルスト!ヴルスト!ヴルスト!』(光文社文庫、2016年)です。還暦目前のオヤジと中途半端な生き方を変えようとする青年がヴルスト(ソーセージ)作りに精魂を傾ける姿を描いています。 [おもしろさ] ヴルスト…
寒くもなく、暑くもない。一番過ごしやすい時期ですね。このようなときには、好きなものを食べてみたくなるものです。しかし、同じものを食べるとしても、その食べ物のことをよく知っている場合とまったく知らない場合とでは、味わい方にそれなりの差が出て…
「経営者のリーダーシップを扱った作品」の第六弾は、高杉良『雨にも負けず 小説ITベンチャー』(角川書店、2019年)です。インターネットで電子ファイルを「安全で確実に」送り届けるサービスを展開しているイーパーセルの北野譲治社長が主人公。技術と経営…
「経営者のリーダーシップを扱った作品」の第五弾は、田中修治『破天荒フェニックス オンデーズ再生物語』(幻冬舎、2018年)です。激しい競争を展開しているメガネ業界とメガネチェーン店のオンデーズを描いた作品。著者の田中は、同社の社長であり、本書の…
「経営者のリーダーシップを扱った作品」の第四弾は、西澤亮一『社長よりも偉いもの 新卒に見捨てられた会社の復活物語』(ランダムハウス講談社、2008年)です。「成長していくのは社員だけではない。幹部も会社も、ともに成長していく」。著者は、株式会社…
「経営者のリーダーシップを扱った作品」の第三弾は、池井戸潤『陸王』(集英社、2016年)です。従業員27名の老舗足袋業者がランニングシューズ作りで、世界的なスポーツブランドとの熾烈な競争を展開。2017年10月期の日曜劇場(TBS系列)でドラマ化されまし…
「経営者のリーダーシップを扱った作品」の第二弾は、鷹匠裕『帝王の誤算 小説 世界最大の広告代理店を創った男』(角川書店、2018年)です。「帝王」という言葉に示されているように、この本の主人公は、徹底したトップダウン型の経営者と言えます。電通を…
5月1日、元号が平成から令和に変わりました。これまでのことをリセットして、新たな一歩を踏み出したい。多くの人々の願いが「令和フィーバー」をもたらしました。しかし、元号が変わったからといって、それまでの環境や課題が一挙に変化するわけではありま…
「遊園地・娯楽施設を扱った作品」の第四弾は、木宮条太郎『水族館ガール』(実業之日本社文庫、2014年)です。水族館で働く人の業務を描いたお仕事小説。あなたが見ている水槽の向こう側の世界、水族館の舞台裏にも光が当てられていきます。『水族館ガール…
「遊園地・娯楽施設を扱った作品」の第三弾は、真保裕一『遊園地に行こう!』(講談社、2016年)です。遊園地の魅力を維持しようとするスタッフたちの懸命な努力と多岐にわたる工夫を描いた作品です。 [おもしろさ] 東京ディズニーランド大成功の陰で 東京デ…
「遊園地・娯楽施設を扱った作品」の第二弾として、東京ディズニーランドをモデルにした作品をもうひとつ紹介します。松岡圭祐『ミッキーマウスの憂欝』(新潮文庫、2008年)です。そこでアルバイトをすることになった青年の目を通して、「職場としてのディ…
2019年のゴールデンウィークは、5月1日に皇太子殿下の即位式が行われることで、4月27日(土)から5月6日(月・振替休日)までの10連休となります。行楽地は、どこも大賑わいとなることでしょう。そこで、「遊園地・娯楽施設を扱った作品」を四回に分けて紹介…
「おカネを題材にした作品」の第四弾は、永瀬隼介『特捜投資家』(ダイヤモンド社、2018年)です。なにものにも動じない冷静な判断力を身に着けた個人投資家が大悪人に熾烈な戦いを挑む姿を描いています。 [おもしろさ] 地検特捜部に代わって、不正企業を叩…
「おカネを題材にした作品」の第三弾は、堀江貴文『拝金』(徳間書店、2010年)です。謎のオッサンがフリーターの青年を「金で買えないものはない」と言えるぐらいのお金持ちに変えていくというストーリー。著者は、ライブドアの元社長。 [おもしろさ] 金が…
「おカネを題材にした作品」の第二弾は、川村元気『億男』(マガジンハウス、2014年)です。宝くじで3億円を当てた男と、ベンチャーを起業して大富豪となった男のおカネをめぐる物語です。2018年に佐藤健さんや高橋一生さんが出演した映画『億男』の原作本。…
4月9日、政府は、1万円札、5千円札、千円札のデザインを一新すると発表しました。実際に印刷されるのは5年後の2024年度。しかし、偽造対策の強化、新紙幣をつくる技術の継承、経済効果など、紙幣一新のニュースは、いろいろな角度からメディアで取り上げられ…
「理容師と美容師を扱ったお仕事小説」の二作目は、石田空『サヨナラ坂の美容院』(マイナビファン文庫、2017年)。美容師法によりますと、美容とは「パーマネントウェーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること」と定義されています。「失恋し…